2007年12月02日

早起きして朝練! [スクール20日目]

その日の出来事や翌日の予定が掲載される、スクールのホームページによれば、
12月1日の土曜日は朝練ありにつき7:00集合!とのことだった。
7:00集合ということは、自宅を5時前には出発せねばならない。
金曜日の残業が遅く、就寝も遅くなってしまったので睡眠時間を考えるとちょっと無謀、と思いあきらめた。

朝練は眠い
翌日曜日は7:30集合、やはり「朝練ありマス!」となっていた。
日曜日に練習に出かけると、翌日の月曜日に疲れが残って仕事が辛いという経験もあるのだが、天気も良さそうだし、最近体で覚えて身に付けた感覚がムダになってしまう心配もあるので、頑張って出かけることにした。
夏場は8:00集合の朝練に何度か出かけたが、こんなに早く出かけるのは初めてだ。
学生時代や、社会人になってからも、もう少し若い頃は、陸上部、ホッケー部や剣道部で朝練もやった。
当時は体力にも自信があって、バリバリスポーツをやっていた頃は全然問題なかったのだが。
まさか30代になって、また朝練とは...。




4時過ぎに起床し、暗闇の5時頃自宅を出発した。
おかげで途中の高速道路は、ETCの早朝割引も適用されるし、道路もガラガラでスイスイ!
途中の田んぼ地帯では、朝靄がかかった幻想的な光景も見る事ができた。
あさもや

あさもやの中を走る

大会開催でクラブはお祭りムード
背後から朝日が昇ってきた頃、クラブハウスに到着した。
この週末2日間は、ここでパラグライダーの全国大会が開催されているので、ドームテントや屋台、表彰台などが準備されていた。
これらのほとんどは、スタッフやクラブに所属するパイロット、スクール生の手造りであって、以前から少しずつ段取りをしてあった。
設営・段取りをされていた皆様、大変ご苦労さまです。
早朝からお祭りムード! ドーム内でくつろぐ参加選手たち

朝練集合時刻の7:30頃、インストラクターが我々スクール生のところへやって来て、今朝は西風であることを告げた。
朝練には6名集まったが、まだフライト本数が少ない者は講習バーンでグラハンの練習をする、とのことだった。
自分はすでに20本以上を飛んでいて、また初心者には向いていないとされる西側エリアでのフライト経験も4本ほどあったので、辛うじてフライトを許された。
フリーフライトを希望するパイロットと、自分を含めたスクール生の一部で、西側のテイクオフへ車で上がった。

テイクオフでは、すでに今日の競技の準備が進められていた。
スタッフによって、競技用のマップやルールに関する注意事項などの掲示、落ち葉の清掃などがてきぱき行われていた。
着々と競技の準備が進む

テイクオフで少し風の状況を見ていたが、風はほとんどなく、ひよっこスクール生にはありがたい状況。

今日、テイクオフでスクール生の面倒を見てくれるY美さん(男性です(^-^;) )からOKが出された。
早速パイロットや、自分よりも先を進んでいるスクール生が準備を済ませて飛び立った。

※ボリュームを小さめに!ノイズが入っています。


最初に出たパイロットを見守るY美インストラクター

自分もグライダーのラインチェックと機材の装着を終え、Y美インストラクターの指示により所定の場所に立った。
「じゃあリラックスして行きましょう!」
いつものように、ランディングにいるインストラクターに無線を入れて、後方に伸びるラインをもう1回目視して確認し、「行きます!」と言って前に出た。

腰で「引かれる力の掛かり具合」を意識しつつ、”左右ほぼ均等”と感じたので、キャノピーに持ち上げられる手が頭上近くになったところでさっと上方を見て「いつも通りな感じ」であることを確認して、前方に走った。
4、5歩行ったところで体は浮いた。
少し進んでハーネスによいしょと座る。
ハーネスに座る時、いつもなかなか体が収まらず、腰を「ぐいぐい」と左右に振ってやっと収まる、という感じだったのだが、最近はコツがようやくつかめたので、短時間でひょいっと収められるようになった。よしよし。
途中、大きな揺れもなく順調に進み、高度処理ゾーンで180度旋回と直進を少し繰り返し、以前足が引っかかりそうになった「怖い杉の木」を回り込んで、ターゲットからあまり近くないところに降りた。(-_-;)
接地の時のフレアも、最近はきれいに決められるようになった。
おかしな風がなければ、足に衝撃を感じることなく降りられる。

1本を終えて片付け次のフライトへ

時計を見ると、なんとまだ8:30だった。
普段であれば、そろそろクラブに到着する頃なのに。

早速もう1本飛ぶために、送迎車でまたテイクオフに上がる。
自分のようなひよっこスクール生のうちは、長時間滞空などもちろんできないので、飛べそうな状況であれば、何しろテイクオフに上がって飛んで降りて、また車で登ってということをたくさん繰り返す。
これって何だか、子供の滑り台のようだ...。

2本目を飛びにテイクオフに上がった頃、ちょっと風が強くなりつつあった。
「また機体が左右に暴れるなぁ。」と思い心配だったが、Y美インストラクターが「少し補助しますよ。」と言ってくれたので、気持ちを安心に切替えて、思い切って空に出た。補助は無しで済んだ。

ピッチングの抑制
今度は小さな上昇気流が少し出ているようで、何度か体が上に「ぐぐっ!」と持ち上げられた。
そのたびにグライダーにぶら下がる自分が、前後に振り子のように揺れた。
地上でそれをよく見ていたインストラクターから、無線で「はい、こぶし1個引いてー。はいまた戻してー。」というような指示が来た。
その通りに操作をしたところ、揺れが小さくなった。
前後に体が振れた時の対処方法は、学科講習や過去のフライト後のデブリーフィングでも教わった。
理屈は簡単で、グライダーが前に行きたがるときにはブレークコードを引きグライダーに減速をかける。
逆に、減速がかかってきたら手を上方に戻し前方に進めてやるだけだ。
以前仕事で運転した、クレーンの揺れを止めるときと同じだ。

しかし自分とグライダーの関係が今どうなっているのかは、頭上の様子を見て確認せねばならず、体に感じる動きだけを頼りに対処しようと思うと、どうしても逆の操作をしてしまう(なぜかはわからない...)。
これでは揺れをさらに増幅させてしまうばかりだ。
その後も一応、揺れが始まったら真上を見て確認し、グライダーの動きに合わせて操作をして対応した。
これは何とか、体感を元に操作できるよう頑張らなければならない。





上昇気流でぐいぐい上げられ、1本目と比べ、今いる位置は明らかに高度が高いと、自分でもわかった。
ランディングエリアにいるM浦インストラクターから無線が入った。
「だいぶ高いですね。空域を広めに使って高度を処理してください。それと、まだ高さには余裕があるので、せっかくだから、たまには景色もゆっくり楽しんでくださいね。」
それを聞いて、上下、前後左右をゆっくり見渡してみた。
まだ朝日が昇ってきたばかりで、地上が照らされはじめたところだった。
あちこちが朝日で金色に輝いている。
空気もきれいに澄んでいて、遠くの景色も美しく見えた。
気持ちに少し余裕ができるといつも思う事だが、早く「高く遠く」に自由に行けるようになりたいと強く感じた。

できれば地上で撮る写真ばかりでなく、このような美しい空撮写真もたくさん撮りたいのだが、今の自分にはそんな余裕は無い。
我慢して訓練に専念だ。

テイクオフは選手でいっぱい!
2本目を終えてもう1回テイクオフに上がった時には、競技に出場するパイロットが集結していた。
すごい数だ...。
しかしパイロットが競技に必要な上昇気流がほとんど無いため、離陸する様子は全然無かった。
皆作戦を練ったり、競技関連の掲示板を読んだり、昼寝(まだ朝だが)をしたりしていた。
パイロットでごった返す中を通り抜け、上昇気流が無いほうがありがたい自分はもう1本飛び、結局午前中は3本も飛べた。
しかもあまり飛びたくなかった西側のエリアで連続して...。
おかげでいつかの恐怖心はだいぶ消え去り、むしろ自信が付いた。

3本目を終えて片付けようと思っていたとき、講習バーンでスクール生の指導をしていたK本インストラクターが「テイクオフの風が4mを超えました。今日はもうダメかも。講習バーンで一緒に練習しましょう。」と言った。
このペースで行けば、1日10本くらいの記録更新か、とも思ったがそれは無理だった。
この狭い講習バーンで、これだけの人数がフロントライズアップの練習をするのは困難で、ここでもやはり滑り台の順番待ちのように、斜面の脇にスクール生が並んでいた。
スクール生で賑わう西の講習バーン


スーパースター登場
その練習風景をのんびり眺めていたとき、上空を1機の真っ白いグライダー飛んでいるのが見えた。
この大会に参加しているO澤さんがフリーフライトをしているようだ。

O澤さんはこの夏、ヨーロッパ・アルプスを徒歩とパラグライダーのみで横断するレースに出場した。
世界の強豪30名が出場した中で、アジア人としては初で、5位という素晴らしい成績を残した、グライダーメーカーのテストパイロットだ。
自分が通っているエリアにも時々来られるそうだが、これまで会ったことはなかった。
Red Bull X-Alps 2007
※黄色いメニュー[GALLERY]→[VIDEO GALLERY]にてビデオ記録が見られます。

夏の開催期間中は、インターネットで、GPSによって各選手の状況(現在位置や移動ルートの軌跡など)を見る事ができ、自分も自宅で眺めては過酷なレースを想像したりしていた。
最近スクールでビデオを見せてもらい、とても感動したばかりだったので、あの憧れのO澤選手を生で見て、またあらためて感動した。

ところでこのスクールに入校後、しばらくしてからわかった事なのだが、ここの運営会社の社長さん、スクールの校長、インストラクターには、世界的に有名な選手や、日本のパラグライダー界で知らない人はいない、というような神様のような人達がたくさんいる。
今あらためてそれを考えると、自分はスクール選びにとても良い選択をした、と思う。
完全な「ど素人」から始めた(誰でも最初はそうか?)自分にとっては、大変ラッキーなことだ。

O澤さんは、しばらく頭上を回っていて、我々の周囲に降りようとしていたようだった。
しかし間もなく大きな声で、「やっぱあっちに降りるわー!」と言い残し、皆が見上げる中、ターゲットを目指してずっと向こうのほうに降りていった。

頭上をフライパスするO澤さん ターゲットに向かうO澤さん 





昼休み
後で絶対に会ってやる!! と決心しつつ、昼食のために一旦クラブハウスに戻った。
ちょうど正午頃だったので、クラブハウスは選手とスクール生でごった返しているかと思っていたが、選手はまだテイクオフで待機中だった。
上昇気流が無く、なかなか競技がスタートしないとのことだった。

道路のノボリと自転車のデコレーション

スクール生と、フリーフライトに訪れたパイロットしかいないクラブハウスで昼食をとった。
校長のT中さんから「今日はカレーうどんご馳走します!」と言われた。
持参したおにぎり2個と、屋台で作ってもらったおいしいカレーうどんを食べた。
お肉たっぷり!

食事の後、J隊出身のS藤さんとみかんを食べながら、戦闘機にミサイルを搭載するときに使うトルクレンチとトルク計算の話しをしていたとき、大会会場テイクオフ方向の山のてっぺんに、パラグライダーがぽこっ!と3機上がってきたのが見えた。
「ついに競技が始まったのか!」と思ったが、上昇気流が無いのか、すぐにそのまま山の向こうに沈んで見えなくなってしまった。
引き続き、戦闘機の飛行隊が基地を引っ越す時に、部隊の番号が変わるとか変わらないとかいう話しをした。

午後はフライト無し
スクール生がK本インストラクターに集められた。
「午後は風が強く、フライトできません。皆で講習バーンに行きます。」
しばらく行ってないし、久々にクロスハンドの練習もいいな、と思い、2台の車に分乗して講習バーンへ。
講習バーンに到着 ほぼ無風...

さて、山の東側の、いつも使っているメインの講習バーンに来てはみたものの、風は斜面に対し、山から吹き降ろす逆風であった。
これではライズアップの練習は、追い風になってしまい難しい。
西側に行けば期待できそうな状況だったが、ただいま競技により選手が続々離陸し、上昇気流が無いのでその後続々着陸しているとのことだった。
西側は、講習バーンとランディングエリアが同じ面にあるため、今そこで練習するのは難しい。

これからの季節、間も無くオープンする西側のサブランディングエリアを見に行き、そこでアプローチについて教えてもらうか、徒歩でテイクオフに登り、X-Alpsごっこをやるか、など色々な案が検討されたが、今日はO澤さんが来ているという話題から、X-Alpsの記録ビデオでも見ましょう、という事になり、ハウスに戻った。

本当はO澤さん本人の解説が良かったのだが、まだ競技に出場中だったので、仕方なくK本インストラクターの説明でビデオを見た。(K本さん、ゴメン!)

ちょうどビデオが終わった頃、選手がどんどんクラブハウスに帰ってきた。
その中にはO澤さんもいたので思い切って声を掛けてみた。
インターネットやテレビ、ビデオでしか知らなかったので、どんなにすごい人なんだろう、と勝手に想像していたのだが、とても気さくで愛想のいいお兄さんという感じだった。
競技用に、特別に設計・製作したハーネスやグライダーの話しを中心に、色々貴重なお話しを聞かせていただいた。
それら機材一式が入った専用のバッグを背負わせてもらった。
計13kgとのことで、びっくりするぐらい軽かった。
プロテクターなど、不要なものは徹底的に排除しているそうだ。

O澤さんは、今まさに屋台でもらったソーセージを食べようとしていたのだが、無理を言って、そのお皿と割り箸を手に持たせたまま、2人で並んで写真を撮ってもらった。大満足だった。(^o^)
O澤さん、大変ありがとうございました。
次回も頑張ってください。応援しています!!

ネットでDVDを注文!
15:00、まだ空は明るいが、明日は仕事なので早めに撤収した。
帰宅後もX-Alpsの興奮がたっぷり残っていたので、先月末に海外で発売されたばかりのDVDを、ネットで注文して早めに寝た。

むさしくん ・フライト本数:計24本
 ・フライト時間:計3時間25分
 ・スクール在籍:3ヶ月ちょっと








この記事へのコメント
忘年会お疲れ様でした!!
お互いパイロット目指して頑張りましょうね。
Posted by noriko at 2007年12月09日 21:32
norikoさん、こんにちは。
いつもいろいろと、大変お疲れ様です。
コメントありがとうございます。嬉しいです!
早く先輩方に追いつけるよう頑張ります!
Posted by masa at 2007年12月10日 22:42
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